白い大地の微熱 −5−
ベッドの敷布や毛布の上に重ねられた毛皮には、柔らかいが独特の獣臭さがあり、一度火のついたクロムの劣情を急速に煽った。
いくらユーインの望みでも、病身に無理をさせてはいけないと理性では思うのだが、やさしく舌を舐っていく口付けに逆らえない。 「はっ・・・はぁ、ユーイン・・・」 「大好きだよ、クロム・・・可愛いなぁ」 ボタンが外され、少しずつクロムの肌が外気に触れるたびに、ユーインの唇がその後を追って熱を共有していく。ゆるゆると撫でられた胸は、小さな隆起が肌着を押し上げ、ユーインの舌に玩ばれるとせつない痺れをクロムの下肢に伝えた。 「あっ・・・あぁっ!」 「しぃーっ。まだみんな起きてる」 かぁっと頬が熱くなったクロムの唇にユーインの指先が当てられ、そっと前歯を突付いてきた。 「はっ・・・ぁ」 クロムがユーインの指先を舐めると、それはするりとクロムの口の中へ入ってきて、爪で傷つけないようそっと舌を扱いた。 「ぅあ・・・ふぅっ・・・!」 「可愛いな、クロム。ほら、もっと舐めて」 クロムはユーインに言われるまま、自分がユーインにされるときのように舌を使った。この指が自分の恥ずかしい穴を解すのだと思うと、呼吸が荒くなり、飲み込みきれない唾液が溢れた。 「ん・・・はぁっ・・・」 「上手になったね。嬉しいな」 クロムの口の端から喉へと、ユーインの唇が滑って行く。ぞくぞくと湧き上がる快感に、クロムは懸命に声を殺したが、同時にユーインの指を噛まないようにするのは至難だった。 「ふっ・・・ぅ!あぅっ!!」 服越しに擦り合わさった熱に体を震わせると、口の中から指が出て行き、代わりに柔らかく唇を吸われた。 「クロム・・・」 「ゆーぃっ・・・ひっ・・・!」 服がはだけられ、直接触れられるのは、いまだに恥ずかしい。だが、気持ちがいいのもたしかだ。 「はぁっ・・・あぁ!」 「もうこんなに硬くして・・・えっちな体になったね?」 「なっ・・・ぅあっ!あっ・・・!ユーイン、そこ・・・っ」 唾液まみれの指先に敏感な先端を撫で回され、クロムは大きな声を出さないよう、必死でシーツをつかみ、クッションに顔を押し付けた。 「ここ、気持ちいいね?」 「・・・っ!・・・ぅっ!!はっ・・・!」 クロムの白い体が、快感に震え、羞恥に火照る。自分の股間からくちゅくちゅと水音がしはじめ、クロムはさらにシーツを握る手に力を込めた。 「ユーインっ・・・、だめ・・・も・・・っ!」 「じゃあ、こっちはどうかな」 「ひっ!」 何度となくユーインを受け入れたそこは、少しの抵抗で指先を飲み込んだ。クロムがおずおずと両脚を開くと、ユーインの指はさらに深く入り込み、クロムの排泄穴を性器に変えていく。 「はっ・・・!ぅあ・・・ぁんっ!」 できるだけ声を出さないようにがんばるが、内側を擦られる、しびれるような刺激がクロムを翻弄する。 「ぅ・・・ユーイン・・・!」 「・・・そんな顔されたら、我慢できないよ」 ユーインはどこか獰猛にうっとりと微笑むと、ちゅっとクロムの目元にキスを落とし、大胆にクロムの膝を持ち上げた。 「はっ・・・ぁああぅぐっ・・・!!」 体を貫いて行く熱く逞しい楔に、クロムは悲鳴をベッドに吸い込ませた。 (お・・・きぃ・・・っ!!) ずぶずぶとクロムへ侵入していくユーインの雄は、狭い中を押し広げ、クロムのいい所をゆっくりと擦って行った。思わず自分のモノを扱きたくなるのを、クロムは必死で堪えた。 「ぁふっ!・・・ひっ・・・ぁあうっ!!」 「んっ・・・気持ちいい・・・」 ユーインのせつなげな吐息に、クロムはそろそろと息を吐き出し、割れそうな体を快楽へとなじませていった。 「はぁ・・・ぁんっ・・・!」 「っ・・・はぁ・・・すごい。このままイかされちゃいそう」 クロムは、自分がひくひくとユーインの楔を締め付けているのがわかる。熱くて、硬くて、大きくて・・・その凹凸にまでクロムの内壁は絡みつき、広げられる凶暴さに吸い付くことで柔軟に受け入れた。 「クロムの中・・・熱くて、気持ちいい・・・!あぁっ、すごいよ」 はじめは緩やかに動き出したユーインだが、すぐにぐちゅぐちゅと潤み始めたクロムに、どんどん激しくなる。 「んっ!・・・んくっ!・・・ふ、ぁうぅ!!」 クロムは自分の襟を噛んで耐えたが、持ち上げられた膝を固定され、さらけ出された秘所を犯されて自分の雄が反り返るのを感じた。 普段は穏やかなユーインが時折見せる、圧倒的な欲望と無慈悲な強さ。それが自分を求めて働くことに、クロムはささやかな優越と恐怖を感じると同時に、たまらない快感を覚えた。ユーインに求められ、暴かれ、喰い尽くされる。 抵抗できないように絡め取られ、体の奥まで楔を打ち込まれて、印を注ぎ込まれる。そう思っただけで、我慢できない雫がにじみ、自分の腹に滴ってくる。 「ひ、ぁ・・・っ!んっ・・・ゆ・・・ゆーいんっ・・・!!あっ!ぁあんっ!!」 「可愛いよ、クロム・・・きゅうきゅう締め付けてくる。・・・もっと、奥までいい?」 「ぃ・・・いいっ・・・ゆーいん、もっとぉ・・・!」 ずくりと奥まで入った異物に、叫びそうな唇を唇でふさがれ、クロムは涙をこぼした。 (こす、れる・・・っ!なか・・・すごい・・・ぃっ!!!) ぴったりと肌が触れ合ったそこに、ぱしぱしと肉同士がぶつかる音と、じゅぷじゅぷと歓喜する音が混じりあい、クロムは舌を吸われながら腰をくねらせた。 「っー!!はっ・・・ぅ、んぅーッ!!!」 熱い楔にごりごりと奥まで突き上げられ、はしたなく開ききった両脚の中心を熱く滾らせる。もう、我慢できなかった。 「んぐーっ!はっ・・・ひ・・・ぃん!イくぅ・・・れちゃぅううッ!!」 「はっ・・・ぁ、クロム・・・クロム・・・!!」 「ゆーぃ、んぁああ・・・ぅうっ!!!」 蕩けきったアナルが激しく擦っていく楔を何度も締め上げ、クロムは意識が千切れ飛びそうな法悦に、ユーインと唇を合わせたまま、自分とユーインの腹をびゅくびゅくと噴き上げる白濁で汚した。 「っ・・・!!」 「ふ、ぁあ・・・!ら、め・・・ぇ!こすちゃ・・・また・・・あっ!あぁっ!!」 「中に出すよ、クロム・・・俺で汚してあげる・・・!」 「ゆーいん・・・ゆーぃん・・・っ!」 過敏になった中をさらに貪ったユーインが、クロムの一番奥に溶岩のような情欲を飲みきれないほど吐き出し、その激しい迸りがさらにクロムを突き上げた。 「ぁあついぃ・・・っ!ゆーいんの・・・ユーインのせい、えき・・・く、るぅ!!」 「クロム・・・はぁ、気持ちいい・・・!!」 「うごいちゃ・・・だ、め・・・ぇ!あふれちゃうぅ!イくぅ・・・!!」 しっとりと汗ばんだユーインの体にしがみつき、クロムはどろどろに溶けそうな自分の腰を震わせて、もう一度絶頂を駆け上った。 |