とおりゃんせ −囚われた魂−


 濃密な空気の中で気だるげに四肢を投げ出したまま、クロムはされるがまま刺激を受け入れ、淫らに喘いだ。
「はぁっ・・・ぁ、あんっ・・・」
 ちゅぱちゅぱと乳首をついばまれ、つんと立った反対側も、大変肌触りのよい指先につままれたり、こね回されたりしている。
 するすると脚を抱えるように撫でまわされ、最初はつま先をしゃぶっていた唇が、くるぶしやふくらはぎを経て、いまは膝の裏に吸い付いている。
 クロムの白い体の、あちこちに散った赤い痕。そのひとつひとつに、指や舌を這わされるたびに、クロムの喉はかすれた高い吐息をあげた。
 幼い楔は剥かれたばかりだというのに、充血して天を突き、開かされた脚の間でひくひくとミルクを零した。
「あぁ・・・また・・・・・・また、イぃ・・・っ!」
 脚を抱えていたトパーズ色の目をした少年が、快感にくねらされるクロムの股間に蹲り、幼い欲望を口に含んで吸い上げた。
「ひぃいいいぃぁっ!!」
 何度しても飽きない放出の快楽に、びくんびくんと体を跳ねさせる。頭の中が痺れるような強い波が引くと、余韻に浸ってぐったりと胸を喘がせた。
 クロムの精液を口移しで飲みあう、少し年上に見える少年たちを、クロムはぼんやりと見上げた。彼らもクロムと同じアルビノなのに、とても素晴らしい肌をしている。うらやましいとは思わないが、触れるだけで幸せな気分になるのは不思議だと思う。
 クロムの視線に気付いたのか、トパーズ色の目の方が少し頬を染め、はにかむように微笑んだ。むぎゅっと抱きつかれると、また気持ちいい。
「え?・・・なぁに?」
−くろむ ちっちゃくてかわいいな
 頭の中に飛び込んできた言葉の羅列に驚く。目の前の少年が、口を使わずにしゃべったのだ。そのwisとは違う響きに、どう返せばいいのかわからない。
 クロムを抱きしめたまま、少年はくるんと転がり、クロムは彼を押しつぶさないように四つん這いになった。
 頭を抱き寄せられ、ちゅっちゅっと大量に振舞われるキスに応えていると、後ろから尻を撫でられ、柔らかくほぐれた窄まりに、ぴちゃりと温かいものが触れた。
「ひやぁっ!?」
−くろむはここにいれられるのがだいすき
 そんなところを・・・とクロムが力むと、クスクスと笑う吐息が尻に触れ、さらに指でこじ開けられて、アナルに舌がもぐりこんできた。
「ぁああ・・・ぅんっ」
 くちゅくちゅと唾液を塗り込めるように舌が動き、すでに注がれているミヤの精液が溢れ出すのがわかる。それを、オッドアイの少年は音を立ててすすった。
「ぃあ、ぁんっ・・・は、ぁあ・・・!」
−すごい・・・いっぱいでてくる
−くろむはいんらんなこだから
−こどものくせに
 クスクス、クスクス、と楽しそうな笑い声がクロムを包んだ。
「きもちいい・・・」
−ねぇ なかにほしい?
 入り口ばかりをいじられて、中の方が疼いて仕方がない。
「ほしい・・・っ」
−じゃあ なにがほしいかいって
 なにが・・・硬くて、太くて、長くて、たくさん擦ってくれる・・・それは欲しいが、それを口に出しているのは、恥ずかしいどころではない。だが、クロムが口ごもると、尻を抱えていた温もりがふいと離れていった。
「・・・ペニス・・・」
 思わず温もりを追いかけそうになる腰を必死で踏みとどまらせ、吐息のような小ささで、幼い声がそれを言った。
−ぺにすってなーにー?
−いんらんなくろむなら ちゃーんといえるよね?
 面白がるように笑われるが、言わなければ中に入れてもらえない。クロムは恥かしさに涙を浮かべながら、それでも淫乱と言われて感じてしまう自分に負けた。
「おちんちん・・・ください」
 耳まで真っ赤になりながら、消え入りそうな小さな声を、やっとの思いで吐き出す。
−いいこー!
−かわいいー!
 下と後ろからぎゅっと抱きしめられ、すぐに尻を広げられた。ずずずっと、硬く長いものが入ってくる。
「は、ぁああああんんっ!」
−ごほうび〜 あぁすごい きゅんきゅんするぅ
 ぱんぱんと腰を打ち付けられ、やっと中を埋めてもらえたクロムは全身で歓喜した。
「いいっ・・・なか、きもちいいぃ・・・!」
−ねぇ こっちもすきでしょ?
 下にいたはずの少年がするりんと抜け出し、クロムの目の前に反り返ったものを差し出した。
「はぁ・・・はぁ、んっ・・・じゅっ、くふっ・・・」
−んあぁ・・・くろむのおくち きもちいいよ
 頭を抑えられ、少年が腰を使ってクロムの口の中を犯していく。
−くろむのおしりも きもちいいよ
 奥までずっぷりと埋められ、ぐちぐちとかき回されると、何も考えられなくなる。
−おちんちんにおかされるのがだいすきなくろむに
−たくさんせいえきだしてあげるね
 恥ずかしい言葉を投げつけられて腹に付きそうなほど反り返ったクロムの雄が、繊細な肌触りの指に包まれ、ありえないほど淫らな動きで扱かれた。
「ひぅぐ・・・っ!んっんっ・・・んんぅーっ!」
(おれ・・・いんらん、だから・・・!・・・いいっ!さきっぽ・・・きもち、いぃよ・・・ぉ!!)
「ぐっ・・・ぅっ!ふ、ひぃぅぐうう!!」
 ぎゅっと締めた中を擦られ、喉の方まで亀頭に広げられ、クロムは四つん這いで上と下の口に一本ずつ咥えながら、少年の手の中に放った。同時に、どぴゅどぴゅっと、腹の中と口の中に、生暖かい精液が溢れる。それを、すべて飲み込んだ。
「んぐっ・・・こほっ、こほっ・・・はーっ・・・はぁーっ・・・」
−すごぉい のむのじょうず
−くろむはおとこにけがされるのがすきだもんね
 楽しげに屈辱的な言葉をかけながらも、少年たちは小さなクロムを愛しげに抱きしめ、優しく体を撫でた。
(どうしよう・・・まだ気持ちいい・・・)
 イきすぎで頭がくらくらしたが、白い少年達の精を体に受けるたびに、またどこからから緩やかな情欲が体を温めた。もう自分で慰めるのも抵抗がない。
「はあぁ・・・ミヤぁ・・・きもちいいよぉ・・・」
 それまで少年たちの痴態を眺めていたミヤは、自分で扱き始めたクロムに、にっこりと微笑んだ。
「そうか。好きなだけ精を吐き出すといい。いくらでも心地よくしてやろう」
「うん」
 ミヤのその言葉に、クロムは快楽に蕩けた体を引き摺り上げるように起き上がり、胡坐をかいた逞しい腿に乗った。それでもミヤの体は大きく、クロムは少し伸び上がって、額と、そこから生える角に口付けた。
「ミヤ・・・」
「我が欲しいのか?」
「うん。ほしい・・・」
 とろんと眼差しは蕩けているが、拒まれるのを怖れるようなせつない表情に、ミヤの唇の端が持ち上がった。
「よかろう。自分でできるか・・・?」
 白い少年たちにも見えるように、クロムはミヤに背を向けて膝の上に跨った。
「ぁああんっ!あ・・・ぉっきひぃいいっ!!」
 ずぶずぶとミヤの楔を飲み込み、クロムは自分を扱きながら、ぷるんとした小さな腰を振りたくった。
「いいっ!・・・す、ごいぃ・・・はぁ・・・んっ、きもちいぃいぃ!!」
「全部入っていないぞ。・・・そら」
「ひぁあああぁぁっ!!!」
 ミヤに抱き上げられ、自分の全体重で串刺しにされながら、クロムは恍惚と白い迸りを吹き上げた。
「はぁあん・・・はぁっ・・・みやぁ・・・ぁああっ!」
 クロムが快感に身を震わせるたびに、アナルがいやらしい音を立てて赤黒い男根を飲み込んでいるのが、慎み無く開かされた脚の間から丸見えになる。楽しそうににじり寄って来た白い少年たちは、柔らかな脚や貪欲にほおばる尻や、壊れたように白い蜜を垂れ流す花芯に、丁寧に舌を這わせ、音を立てて唇を吸いつけた。
「あ・・・っ、ひ・・・ぁあ・・・!あぁっ・・・!」
「愛いくろむよ。我らがずっと可愛がってやろうぞ」
 快楽に浸かったルビーの瞳が、ミヤを見上げてうっとりと微笑むと、その白い肌と髪が、アラバスターのように輝きだした。